学びの相談

子どもの学びについてのカウンセリング

漢字が覚えられない、計算が苦手、文章問題が解けない。そんなお子様の勉強方法についてどのように接したらよいか分からないご家族に代わって、カウンセラーがお子様の勉強内容や生活のご様子を丁寧に観察して、課題を整理し、「勉強が分かった。問題が解けた!」という成功体験につなげるお手伝いをします。

勉強が苦手なお子様には発達障がい(自閉スペクトラム症)が関係している場合があります。

発達障がいの中でも、LD(限局性学習障がい)と呼ばれているお子様の一部には、目を動かす力が不足していて疲れやすかったり、集中力が続かなかったりする場合があります。そんなお子様にはおうちでできるビジョントレーニングの方法をお伝えします。

漢字が覚えられないお子様には、画数が多いとどこから書いたらよいか分からないお子様がいらっしゃいますが、漢字を覚えるための方法として、文字の成り立ちから覚える方法や語呂合わせや絵で覚える方法など複数の方法を試してみたり、脳の短期記憶を鍛えるための方法をお伝えして、脳の機能の改善をご家族と一緒に訓練していくことも出来ます。

また通常のカウンセリングと異なるのは、文章問題が解けない理由が文節で区切ることの苦手さに起因していれば、文節で区切る練習をしたり、誰の発言か分からなくなって問題文を理解できないお子様には、誰の発言なのかを分かりやすく判別する方法を一緒に練習したり、算数の文章問題の場合は絵に描いて理解を促す練習も可能です。

詳しくは面談の中でご紹介していきます。

子どものカウンセリング

不登校や引きこもり、学習の困難さを抱える子ども向けのカウンセリングは、子どもの心のケアだけでなく、家族や学校との連携を通じて、適切なサポートを提供することを目的としています。以下に子どもの具体的な実例を挙げて説明します。


1. 不登校の原因を探るカウンセリング

実例:
中学生のA君は、学校での人間関係が原因で不登校になっています。特に友達からのいじめや、授業中に先生に注意されることへの恐怖を抱いています。

カウンセリングの内容例:

  • 子どもの話をじっくりと聞き、学校で何が起きているのかを把握します。
  • 恐怖心や不安感を和らげるために、認知行動療法(CBT)を用いて具体的な対処法を一緒に考え、取り組みます。
  • 学校への復帰に焦点を当てず、「安心できる居場所」を家庭や地域で見つける取り組みを支援します。
  • 必要に応じて学校や教育委員会と連携し、再登校への環境調整(例:別室登校やオンライン授業の利用)を進めます。

2. 引きこもりのきっかけを探り、小さな変化を目指す

実例:
高校生のBさんは、学業成績へのプレッシャーから部屋に閉じこもるようになりました。家族とのコミュニケーションも少なくなり、スマートフォンの動画やゲームに多くの時間を費やしています。

カウンセリングの内容例例:

  • 引きこもりの背景にあるプレッシャーやストレスを整理し、ご家族と共有する場を提供します。
  • 子どもが「安心できる環境」や「やりたいこと」を見つけられるようにサポートします。
  • 外出や活動のきっかけとなる目標を一緒に設定(例:短い散歩や好きなグッズ購入のための外出など)します。
  • 家族向けのカウンセリングも実施し、親が子どもに寄り添う方法や適切な距離感を学ぶ。

3. 学習の困難さへのアプローチ

実例:
小学生のCちゃんは、発達障がい(学習障がい:LD)の特性から算数の授業が苦手で、学校での取り組みに自信を失っています。

カウンセリングの内容例:

  • 学習の困難さを具体的に分析し、専門的な評価(例:WISC検査)を実施します。
  • 苦手な部分を補うための学習方法やツール(例:タブレット教材の活用、図式化の方法など)を提案します。
  • 「できたこと」に焦点を当てるポジティブなフィードバックで自信を高めるお手伝いをします。
  • 学校と連携し、個別の指導計画の作成を支援します。
    • 必要があれば、学校への合理的配慮事項について、ご家族と一緒にサポートブックの作成をお手伝いします。

4. 社会的スキルのトレーニング

実例:
小学生のD君は、友達とのコミュニケーションがうまくいかず、クラスで孤立しています。それが原因で学校を休みがちになっています。

カウンセリングの内容例:

  • 社会的スキル(挨拶、会話の始め方、共感の表現など)を練習するプログラムを実施します。
  • ロールプレイを通じて、実際の場面での対応を練習します。
  • 子どもが安心できる集団活動(例:趣味のクラブや地域のイベント)への参加を支援します。
  • 家庭でのコミュニケーションを見直し、成功体験を増やす方法を提案します。
    • 継続的な支援が必要であれば、療育(放課後等デイサービス)の利用もご提案可能です。

5. 自信を失った子どもの心のケア

実例:
中学生のEさんは、何をやっても「自分はダメだ」と感じ、自己否定的な発言が増えています。学校の課題にも手が付けられず、不安感が強いです。

カウンセリングの内容例:

  • 「自分は大丈夫」と思える小さな成功体験を積み重ねる。たとえば、日記を書く、簡単な家の手伝いをするなど。
  • 子どもが興味を持つ分野(アート、音楽、ゲームなど)で能力を発揮できる場を紹介します。
  • 不安感を和らげる方法(例:呼吸法やリラクゼーション)を一緒に練習します。
  • 家庭内での温かいサポート体制を構築するよう、家族にもアドバイスを行います。
    • 地域内だけでなく、オンラインでの活動も含めて、お子様がきらきらと輝ける場所や活動を一緒に探していきます。

6. 家庭と学校の橋渡し

実例:
高校生のF君は、学校での孤立感を理由に不登校ですが、親に状況を説明できず、家族も対応に悩んでいます。

カウンセリングの内容例:

  • カウンセラーが第三者として、学校との連絡役を担います。
  • 子どもの気持ちを代弁しつつ、保護者や教師に適切な対応を提案します。
  • 「学校に行けないことは悪いことではない」というメッセージを共有し、安心感を提供します。
  • 家族が子どもと前向きな関係を築けるよう、共感的なコミュニケーションを促進していきます。
    • 必要があればスクールソーシャルワーカーやスクールカウンセラーと連携し、お子様の心身の回復を促していきます。

子どもの問題は多面的であり、カウンセリングは個々の子どもや家族に合わせた柔軟な対応が求められます。専門家のサポートを受けることで、子どもが自分自身を受け入れ、少しずつ前進する手助けができます。